ディストォションがディストォションがディストォションが


あの日の朝陽の中で崩れ落ちた彼女の子宮を想った
生まれ得るはずだった旋律たちについて僕は
歪の中で鎮魂歌を、引き攣った喉で、叫んで!!!


ヘッドフォンと彼女の最期
融合を果たしたはずの二つの物体
けれど乾いた砂地には取り残された
引き千切ったコードの残骸が



ディストォションが僕を惑わす
彼女の悲痛なまでの美しい断末魔を
忘却のその向こう側へ連れ去ってしまう
この真っ赤な掌を振ってやる間もないのに



なぁ、スプラッターガール
自分を失くしてまで君は
その音楽の中へ、辿り着けたのかい?
その音楽は君を、取り込んでくれたのかい?


とても優しいまでに、君を、僕等を、食い殺してくれたんだろうか