その少年は暗やみの中で絶叫する


「僕を苦しめて!」
「殺して!」


喉を掻き毟り喘ぎながら目を見開いて彼は叫んだ。
私は小さく舌打ちをしてその真ん中を足裏で踏んづけてやった。
小さな呻き声を聞いた。さも痛々しく、しかしどこか幸福そうに。


私はつんと向こうを見たまま、気付かないふりをした。