ひとりが、こんなに、ここちよいひが、くるなんて。


まるでスクリーンのような電車の窓から遠景を仰いでしみじみ思う。
両の目玉は乾燥と感傷に堪えきれずに潤み始める。
ガラスの一枚向こうには凛とした寒気が充満しているのだ。
それだけで、もう。


(文章にもうなりません。脳味噌が疲労でもう動かない。こころを書き表す言葉はもっとあるのに。もっと書かなければならないのに。その力が足りません。力が足らないのです、ぼくには、あっとうてきに、ちめいてきに、それはもう。)